清掃方法
Cleaning
加速化過酸化水素ベースの除菌洗剤 アクセル
アクセルの特徴
主成分 : | 加速化過酸化水素(AHP) |
希釈率 : | 1:16(0.5%) 1:64(0.1%) |
用 途 : | コンタクトポイントの清拭清掃 |
血中病原体や嘔吐物の処理 | |
特 徴 : | 洗浄及び除菌効果が1ステップで行えます。 残留成分が無いため、使用後の不快感も 人体に対しての影響もありません。 |
有効期限: | 希釈液:4週間 原液:2年 |
より早く ―すばやい除菌効果―
性格環境には様々なウィルスや細菌が存在していおり、常に様々な感染症のリスクに
晒されています。
中でも、免疫力の低い患者様や利用者様、お子様は特に感染症にかかりやすいと言えます。
そういったことから、ウィルスや細菌に対しての除菌効果が幅広い除菌洗剤を使用する必要が
あります。
下図は、アクセルの除菌効果の範囲を表しています。
芽胞菌や嚢胞を持つ原虫類を除くウィルス・細菌に対する幅広い除菌効果があることが
分かります。
黄色ブドウ球菌や緑膿菌、大腸菌などの細菌や、ノロウィルスやインフルエンザウィルス、
A型・B型・C型肝炎ウィルスなどへの除菌効果が認められています。
また、下の表は、接触時間による除菌率の実験を表しています。
アクセル0.1%濃度での実験では、
有機体 | 接触時間 | 除菌率 |
緑膿菌 | 30秒 | 99.999% |
黄色ブドウ球菌 | 30秒 | 99.9999% |
バイコマイシン耐性腸球菌 | 30秒 | 99.9999% |
メチシリン耐性表皮ブドウ球菌 | 30秒 | 99.9999% |
大腸菌 | 30秒 | 99.99% |
アクセルデータシート「EFFICACY DATA SHEET」参照
アクセル0.5%濃度での実験では、
有機体 | 接触時間 | 除菌率 |
ヒト ロタウィルス Wa 株 | 5分 | 99.999% |
ネコ科カリシウィルス属(ノロウィルス) | 5分 | 99.9% |
ヒト免疫不全ウィルス タイプ 1 | 5分 | 99.99% |
ヒト コロナウィルス 229E 株 | 5分 | 99.99% |
アクセルデータシート「EFFICACY DATA SHEET」参照
上の表から、短時間で細菌やウィルスを除菌していることが分かります。
よりきれいに -より優れたクリーニング効果-
カナダでは、洗浄能力を測定する実験で洗浄能力が70%以上でないと、洗浄除菌剤とは
認められません。
血液・体液・皮脂などを取り除き、環境表面の汚れを落とすことによって、除菌剤の効果が
最大限に発揮されます。
なので、感染症対策の清掃には、洗浄能力が必要不可欠です。
下のグラフは、アクセル、過酸化水素、フェノール、漂白剤、蒸留水の洗浄能力を
表しています。
上のグラフは、過酸化水素、フェノール、漂白剤、蒸留水には10%前後の洗浄能力しかなく、
アクセルには80%以上の洗浄能力があることが分かります。
ハイター(塩素系漂白剤)での清掃はダメ?
一般的な消毒剤として、次亜塩素酸ナトリウムが入っているハイター(塩素系漂白剤)が
あげられます。
しかし、ハイターには洗浄能力がないので、環境表面の有機物汚れを取り除くことができません。
有機物汚れ(炭水化物・油脂・タンパク質)などが環境表面に付着している場合、
有機物と塩素が反応・結合することで、有効塩素濃度が減少し消毒能力が下がってしまいます。
また、塩素と結合した有機物が固まり、汚れとして残ってしまいます。
下のグラフは、有機物添加による有効塩素濃度の低下を表しています。
また、次亜塩素酸ナトリウムは環境表面を傷めてしまいます。
なのでハイターで清掃を行う場合、①洗剤で有機物汚れを除去し②ハイターで消毒し③最後に水拭きという 3ステップの作業が必要となります。
しかし、アクセルは洗浄と除菌と同時に行い、水と空気に分解されるので水拭きによる二度拭きが不要なので、1ステップの作業で清掃を行えます。
より安全に -人体や環境への安全性-
日常清掃で使用するにあたり、どんなに汚れが落ちて除菌効果があっても、
人体に悪影響があっては意味がありません。
アクセルの安全性を示す特徴として、
① 加速化過酸化水素であるアクセルは水と酸素に分解し環境面に残留しません。
よって、水による二度拭きが必要とせず清掃は1ステップの作業となります。
3ステップの作業が必要なハイターでの清掃と比較して、効率よく清掃ができると言えます。
② 非腐食性・非刺激性・無毒性であり、揮発性有機化合物(VOC)を含まないことが
証明されています。
(オーテックラボ社、ニュクロテクニクス社のデータより)
③ PRTR法(化学物質排出把握管理促進法)の第一種および第二種指定化学物質を含有しません。
の3つがあります。
また、アクセルはハイターと異なり、様々な素材の環境表面で使用できます。
材質 | ナイロン | ポリプロピレン | 天然ゴム | スチール | アルミニウム | 赤銅・青銅 | 真鍮 |
判定 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × |
表から、様々なプラスチック素材や天然ゴム、スチール、アルミニウムに使用できることが分かります。
また、床のワックスも傷めないので床の清掃にも問題なく使用できます。
以上から、アクセルは人体や環境にとって安全であることが分かります。
手術室の清掃にアクセルを・・・
「手術医療の実践ガイドライン(改訂版)」の第7章の⑤手術室環境整備によると、
「手術と手術の間(手術患者の入れ替え時)に行う清掃は手術台を中心に短時間で効率よく
実施する。」とあります。
その中で、環境の消毒が必要な場合の消毒薬の選択として、
血中ウイルス(HBV,HCV,HIV) | 一般的には:0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム 血液汚染濃厚時:0.5%~1%(5,000~10,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム :0.5%加速化過酸化水素水 金属部分:消毒用エタノールまたは70%イソプロパノール |
結核菌 | 0.5%両性界面活性剤 0.5%加速化過酸化水素水 0.2%(2,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム |
一般細菌(MRSA、緑膿菌を含む)、 梅毒トレポネーマ | 0.2%~0.5%両性界面活性剤 0.2%~0.5%塩化ベンザルニコウム 0.5%加速化過酸化水素水 |
※加速化過酸化水素0.5%とは、アクセル希釈液0.5%と同じ
「手術医学 Vol.35, Suppl., 2013 S91」参照
とあります。
手術室は、一般的な環境と比較して感染症のリスクが非常に高いです。
また、手術が複数重なっているときは特に患者の入れ替え時の清掃は短時間で行わないと
いけません。
感染症のリスクが高く、短時間で行わないといけない手術室の清掃における
血中ウイルス・結核菌・一般細菌(MRSA、緑膿菌を含む)、梅毒トレポネーマの消毒薬に、
“0.5%濃度の加速化過酸化水素水(アクセル)”が選択肢の1つとして推奨されています。
それは、“より早く”、”よりきれいに”、”より安全に”という条件をアクセルが満たしている
からです。